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公開日 2024.12.20 更新日 2025.02.25

屋根撤去の費用相場とは?費用を抑えるコツや撤去後の葺き替え工事についても解説

屋根材の耐用年数を迎えたり著しく劣化していたりする場合は、葺き替え工事を行います。
葺き替えするにはまず屋根を撤去する必要がありますが、どのくらいの費用がかかるのか把握していない方も多いのではないでしょうか。
また撤去といっても、屋根材によって費用が変動する場合も少なくありません。

今回は、屋根撤去にかかる費用相場や費用が高くなる要素、費用を抑えるコツなどを解説します。
屋根撤去についての基礎知識や業者選びのポイントなども知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

屋根撤去の費用相場

屋根撤去にかかる費用は、屋根材によって異なります。

屋根材の種類 費用相場 30坪の場合
日本瓦 3,000円〜/平方メートル 30万円〜
スレート瓦 2,000円〜/平方メートル 20万円〜
セメント瓦 2,500円〜/平方メートル 25万円〜

瓦屋根は一枚一枚重量のある屋根材のため、撤去費用は2,000〜3,000円/平方メートルかかることが一般的です。
もし屋根材にアスベストが含まれている場合は、相場よりも割高になるため注意しましょう。

屋根撤去費用の内訳

ここでは、屋根撤去にかかる費用の内訳を紹介します。どのような内容が含まれているのかあらかじめ把握しておくと、見積もりをとる際に役立つでしょう。

瓦を撤去する費用

瓦を撤去するのにかかる費用は、2,500〜5,000円/平方メートルです。
撤去費用には廃棄処分費も含まれていることが大半ですが、業者によっては別途請求する場合もあります。
廃棄処分の量が相場よりも多い場合も別途費用が発生する場合もあるので、見積もり時に確認しましょう。

足場の設置費用

屋根撤去は高所作業となるため、安全確保のために足場を設置します。
足場の設置にかかる費用は1,000〜1,500円/平方メートルで、30坪で計算すると10〜15万円が目安です。
建物の形状が複雑だったり足場を設置できない現場だったりする場合は、相場よりも高くなるケースもあるため注意しましょう。

諸経費

諸経費には、資材の運搬費や人件費、駐車場などの代金が含まれています。諸経費の割合は業者によって異なりますが、工事費用の10%前後が目安です。

アスベスト含有のスレート瓦は通常よりも費用が高くなる

屋根材の中には、アスベストと呼ばれる変形しにくい素材が含まれている場合があります。アスベストの取り扱いや処分には専門的な資格が必要なので、相場よりも撤去費用が高額です。30坪の住宅屋根であれば、撤去だけで30〜50万円かかります。内訳としては以下のとおりです。

内訳の項目 費用相場
撤去費用 3,000~5,000円/平方メートル
足場の設置費用 1,000~1,500円/平方メートル
廃材処理費 40,000~70,000円/平方メートル
諸経費 工事費用の約10%

2004年10月よりも前に建てられた住宅の場合、アスベストが含まれている可能性があるので注意しましょう。

理由①アスベストの特別な調査が必要

アスベストの解体費用が高い理由の一つに、特別な調査を要することが挙げられます。
2022年4月の法改正により、解体工事を行う場合は事前にアスベストが含まれているかどうかの事前調査が義務付けられています。
調査には解体費用とは別に4〜8万円かかることが一般的です。
そのため、通常よりも割高になる傾向にあります。

理由②特殊な装備が必要

アスベストを撤去する際は、特殊な装備が必要になります。
アスベストに含まれる成分が飛散して人が吸収すると、健康被害が発生するおそれがあるからです。
そのため、通常の撤去作業よりも念入りに養生したり散水したりする必要があることから、作業費が割高になります。
使い捨ての専用保護服を着用する必要もあるため、購入費用が上乗せされることも視野に入れておきましょう。

理由③アスベストを処分できる業者が限られる

アスベストの処分は、どの業者でもできるわけではありません。
運搬・処分を行うには、「特別管理産業廃棄物収集運搬業者」の許可を受けている業者のみに可能です。
通常の廃棄処分と同じ扱いはできないため、専門的な処分場所に運搬・破棄する必要があります。
そのため、費用が割高になるのです。

 

関連記事:屋根の板金が浮いていると言われたら?対処方法や怪しい業者の見分け方

屋根撤去にかかるお金を安くする方法

ここでは、屋根撤去にかかる費用を安くする方法を3つ紹介します。

相見積もりを取って比べる

屋根撤去を行う際は、相見積もりをとって価格比較するのがおすすめです。
複数の業者から見積もりをとると相場感がわかり、適正価格か判断しやすくなります。
同じ工事内容でも業者によって費用は異なるため、相見積もりで納得のいく価格を見つけましょう。

また相見積もりでは、価格だけではなく信頼できる業者であるか見極める機会でもあります。
丁寧に対応してくれるか、詳細に見積もりを記載しているかなどもぜひチェックしていきましょう。

撤去する範囲をできるだけ少なくする

撤去範囲をできるだけ少なくするのも、費用を安くする方法の一つです。
たとえば屋根材が剥がれている部分だけ撤去すると、範囲が小さくなるので作業費や処分費などを削減できます。
注意点としては、アスベストが含まれている場合は部分的に撤去できないことです。
このような場合は屋根全体を撤去しなければならないため、相見積もりで少しでも費用を抑えられる業者を探すようにしましょう。

業者が忙しくなる時期をできるだけ避ける

業者の閑散期を狙うのも効果的な方法です。
梅雨に入る前の4〜5月や台風シーズンが過ぎた11〜12月は、比較的仕事が落ち着いているといえます。
閑散期でも仕事をしないと利益は発生しないため、通常よりも安く請け負ってくれる場合があります。
撤去工事の時期にこだわりがない場合は、閑散期を狙ってみるとよいでしょう。

屋根撤去の具体的な流れ

屋根撤去の具体的な流れとしては、以下の7ステップです。

  1. 足場の設置
  2. 既存屋根の撤去
  3. 下地板の設置
  4. 防水シートの設置
  5. 新しい屋根材の設置
  6. 板金・雪止め金具の設置
  7. 足場の解体

天候に左右されなければ戸建ての場合、屋根の撤去と葺き替え工事あわせて1〜2週間で完了します。
屋根の大きさや形状などで工期は変動しますが、流れとしてはほとんど同じです。
撤去後は不備がないか確認したあと新しい屋根材を設置し、点検や清掃を終えたら終了です。

屋根の撤去後に行う葺き替え工事とは?

葺き替え工事とは、既存の屋根材を剥がして新しい屋根材を設置する工事方法です。
下地材や防水シートも一新されるため、屋根全体の耐用年数がリセットされます。
屋根が一新されると景観がよくなったり不具合が起きにくくなったりと、さまざまなメリットが得られます。

葺き替え工事では、既存とは別の屋根材を設置することが可能です。
今後のことを考えて、メンテナンスしやすい屋根材を選ぶのもよいでしょう。
耐震性を高めたい場合は、比較的軽量なガルバリウム鋼板を使用するのがおすすめです。

屋根材が軽いと建物全体の負荷が減るため、地震時の揺れが軽減されます。
倒壊するリスクも下がり、以前よりも安心して暮らせるようになるでしょう。

 

関連記事:屋根の葺き替えとは?費用相場や工事のタイミングを解説

屋根撤去を依頼する業者の選び方

屋根の撤去は、信頼できる業者に依頼するのがおすすめです。
対応力や技術力などすべてにおいて好感度が高ければ、安心して撤去工事を任せられるでしょう。
ここでは、業者を選ぶ際にチェックしたい3つのポイントを紹介します。

屋根補修に関する実績が多い

まずは、屋根補修に関する実績の多さを確認しましょう。
実績が多いほど施工経験が豊富で、さまざまな現場にも対応できる安心感があります。
複雑な屋根補修にも対応してきた実績があれば、これまで断られてきた過去があっても依頼しやすくなるでしょう。

どのような実績があるかは、業者のホームページで確認できます。
ビフォーアフターの写真やコメント付きで解説している場合もあるため、依頼時の参考になるのもメリットです。

時間をかけて現地調査をしてくれる

じっくり時間をかけて現地調査をしてくれる業者は、信頼しやすい傾向にあります。
現地調査は屋根撤去において重要な工程の一つです。
手抜きで行えば、工事当日に欠陥が見つかって撤去できないとなる可能性があります。

念入りに現地調査してくれる業者であれば、もしものリスクも予測して共有したり提案したりしてくれるため、トラブルが起きても安心です。
専門的な器具を用いて本格的に調査してくれる姿勢が見られれば、ますます誠実な業者であると思えるでしょう。

見積もりに詳細が記載されているか

見積もりの詳細が記載されているかどうかも、チェックポイントです。
見積もりには総費用だけではなく、項目ごとに金額や数量、材料名などを記載する箇所が設けられています。
これらを細かく記載している業者は、対応や施工も丁寧に行ってくれる傾向にあります。

しかし、詳細を省いて金額だけ記載している場合は、最後まで真剣に向き合ってくれない可能性も考えられるでしょう。
一概に見積もりが詳細に記載されていないといけないというわけではありませんが、一つの目安として参考にしてください。

屋根撤去は実績が豊富な業者に依頼しよう

屋根の撤去は、実績が豊富な業者に依頼するのが安心です。
屋根の撤去に特別な資格は必要ありません。
しかし、屋根工事に関する資格を有していたり実績が多かったりすると、施工不良が起きにくくなります。
屋根は雨風や紫外線などから建物を守ってくれる重要な部位です。
不具合なく撤去や施工を行うためにも、信頼できる業者に依頼するようにしましょう。

屋根の撤去作業は、雨漏り修理30分にお任せください。
経験豊富なスタッフが、撤去から葺き替えまで丁寧に行います。
お見積りや相談は無料で承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

       

この記事の監修者

監修者の写真

二瓶義哉(Yoshiya Nihei)

株式会社NK代表取締役

高校を卒業後、不動産の営業、ITコンサルタントを経験後、29歳で防水工事専門会社へ就職。
他業種だからこそ経験できたことを生かし、建築業界の枠にとらわれない視点でお客様への提案等を行うことにより、大手施工管理会社からの信頼を獲得。現在は雨漏りしない為の調査方法・修理方法を研究し雨漏り修理成功率99%を達成。

<略歴>

2018年 防水工事専門業者にて防水施工に従事
2021年 株式会社NKへ就職
2024年 代表取締役へ就任
現在に至る

<資格>

有機溶剤作業主任者
化学物質管理者
職長 安全衛生責任者
クレーン・デリック運転士

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