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公開日 2024.04.03 更新日 2024.09.25

瓦屋根から雨漏りする原因とは?雨漏り修理の方法も紹介

瓦屋根を長持ちさせ、その魅力を維持するには、周期的な検査と適時のメンテナンスが欠かせません。
瓦のズレ、漆喰の損傷、防水シートの老朽化など、雨漏りを引き起こすさまざまな要因に対処することが重要です。
本記事では、瓦屋根の主な特徴、雨漏りを発生させる一般的な原因、有効な修復手段、修理にかかる概算費用について、幅広くご紹介します。

瓦屋根の特徴

日本の伝統的な建築において重要な役割を果たす粘土瓦は、美しさと共にその耐久性の高さでも知られています。
粘土瓦は大きく「いぶし瓦」「釉薬瓦」「無釉瓦」の三種類に分けられ、それぞれが独自の特性を持ちます。
粘土瓦の種類、特徴、耐久年、メンテナンスの必要性について以下の表にまとめました。

瓦の種類 特徴 耐久年数 メンテナンスの必要性
いぶし瓦 銀色の炭素膜による色変化、独特の風合いを与える 30年〜50年 定期的な点検やメンテナンスが必要
釉薬瓦 多彩な色彩、細かなひびは強度に影響なし 50年以上 定期的な点検やメンテナンスが必要
無釉瓦 自然な赤褐色、撥水性は低いが耐水性に優れる 30年〜50年 定期的な点検やメンテナンスが必要

粘土瓦はその種類によって異なる特徴を持ち、いぶし瓦と無釉瓦は30年〜50年、釉薬瓦は50年以上の耐久性が期待できます
独特の風合いや色彩が魅力的であり、定期的な点検とメンテナンスにより長期間建物を保護します。
各種粘土瓦は美しさを保ちながらも、耐久性と機能性を兼ね備えています。

瓦屋根から雨漏りする原因とは

瓦屋根からの雨漏りは、さまざまな原因によって引き起こされます。
以下では、これらの原因について解説します。

原因①瓦のズレや歪み

瓦屋根は時間が経つにつれて、また地震や台風などの自然災害の影響で、瓦が割れたりズレたりして雨漏りを引き起こすことがあります。
とくに強風や地震は瓦に直接的なダメージを与え、下層のルーフィングや葺き土に水が侵入する原因となります。
このようなダメージを防ぐためには、壊れた瓦の修理だけでなく、水によって傷ついた下地の丹念な補修が求められます。
多くの場合、修理は部分的に行われますが、損傷が屋根全体に広がっている場合には、全面的な葺き替えが必要となる場合もあります。

原因②漆喰の剥がれ

昔ながらの瓦屋根において、棟と瓦の間に詰められた漆喰の劣化は、雨水の侵入に直結します。
経年による漆喰の剥がれや割れから雨水が侵入し、最終的には屋根の土台まで損傷を及ぼし、棟の崩壊を引き起こす恐れがあります。
棟部分に漆喰の損傷を発見した場合、速やかに劣化した漆喰を除去し、新たに漆喰を充填します。

原因③防水シートの劣化

屋根の二次防水としての防水シートは、雨漏り防止の最終防衛ラインを担っています。
瓦自体が損傷していても、防水シートが損なわれていなければ、雨漏りの心配はありません。瓦は大量の雨水を防ぐ役割を担っている一方で、防水シートはそのわずかな隙間から侵入する水を管理します。
このシートはおよそ15〜20年の寿命があり、時が経つにつれて劣化し、雨漏りの可能性が増します。
そのため、屋根の長寿命を維持するには、定期的な検査と必要に応じたメンテナンスが欠かせません。

原因④谷板金部分のサビ

瓦屋根では、棟や壁の接合部に用いられる金属板金が、耐錆性に優れたステンレスや銅で作られていることが一般的です。
しかし、経年変化により板金も徐々に劣化し、穴が開くことなどが原因で雨漏りを引き起こすリスクがあります。
雨水が溜まりやすい谷部分の板金は、雨漏りが発生しやすい箇所として知られています。
このため、板金の状態を定期的に検査し、サビやその他の劣化の兆候を発見した際は速やかに取り替えることで、雨漏りのリスクを大幅に減らせます。

原因⑤コーキングの破損

屋根と外壁の接合部に施されたコーキングは、雨水の侵入を防ぐ重要な役割を担います。
しかし、風雨による破損が原因でコーキングから雨水が侵入することがあります。
このタイプの雨漏り問題は、損傷したコーキングを除去し、新たにコーキングを施すことで解決できます。
建物を長期にわたって守るためには、コーキングの状態を定期的にチェックし、必要に応じた修繕が不可欠です。

 

関連記事:雨漏り修理のコーキング方法を徹底解説

原因⑥葺き土の浸食

昔ながらの土葺き工法が施された屋根は、時間の経過とともに葺き土が浸食され、メンテナンスを怠ると土の減少により雨漏りのリスクが高まります。
この工法では、瓦を固定するために大量の土が使用され、その土は接着剤のような役割を果たしています。
しかし、葺き土が長年にわたって流出することで、屋根の保護機能が低下します。
葺き土の浸食が確認された場合は瓦を一度すべて取り除き、野地板の補修後にルーフィングを敷いて、新しい工法による瓦の再葺きをおすすめします。
土葺き工法は現在ではあまり一般的ではありませんが、過去に建てられた家屋には今でも使用されていることがあるため、ご自宅の屋根がどのような工法で作られているかを確認しましょう。

原因⑦雨樋の詰まり

雨樋の劣化や詰まりは、意外と見落とされがちですが、雨漏りの原因になることがあります。
雨樋は屋根からの雨水を効率的に排水し、建物を保護するための重要な役割を持っています。
葉やゴミが原因で雨樋が詰まると、ひび割れなどの問題が発生し、雨水の排水機能が損なわれます
これにより、外壁や軒先への水漏れが発生しやすくなるのです。
そのため、建物を長持ちさせるためには、雨樋を定期的に清掃し、必要に応じてメンテナンスを行いましょう。

関連記事:雨漏りの原因とは?修理にかかる費用や対処法も解説

瓦屋根からの雨漏りを修理する方法

瓦屋根からの雨漏りを効果的に修理するためには、正しい手法を選ばなければなりません。
以下では、雨漏り修理のための具体的な方法を詳しく解説します。

方法①ズレた瓦を戻す

瓦屋根で雨漏りが発生した場合、瓦のズレや割れ、浮きが原因であることが一般的です。
このような問題を解決するには、ズレた瓦を正しい位置に戻したり、割れたり浮いている瓦を新しいものと交換したりといった補修作業が必要になります。
瓦屋根の特徴として、瓦は一枚ずつ引っ掛けて葺かれているため、部分的な問題であればその部位だけを修理することが可能です。
この引っ掛け工法により、瓦屋根は部分的な補修がしやすく、雨漏りの早期発見と対応が雨漏り防止には重要であることがわかります。

方法②漆喰を入れ直す

棟瓦の隙間に使用される漆喰が剥がれた場合、新しい漆喰で隙間を埋める、漆喰の詰め直し工事を行います。
さらに、漆喰の損傷を放置して土が流出し、棟瓦の位置がずれてしまっている状況では、棟の再構築作業により瓦を適切な位置に戻し固定する必要があります。
瓦屋根の具体的な損傷状態に基づいた適切な補修が必要であり、そのためには専門業者による詳しい点検を受け、適切な修理方法を提案してもらうことが重要です。
適正な修理を行うことで、屋根の防水性を復旧させ、瓦屋根の良い状態を長期間にわたり維持できます。

方法③防水シートを交換する

防水シートの損傷は、雨漏りを引き起こす主な要因の一つです。
そのため、劣化が確認されたら直ちに新しいシートに交換しなければなりません。
この交換作業には、瓦を一部または全面的に取り除く必要があり、それに伴い工事の規模も大きくなります
交換時には防水シートの下にある野地板の状態もチェックし、必要であれば張り替えを行いましょう。
長持ちする防水シートを選ぶことで、将来的なメンテナンスコストを削減できるでしょう。

中には耐用年数が50年を超える製品もあり、選択時には耐用年数に注意して適切なものを選びましょう。

方法④谷板金を交換する

谷板金の劣化による雨漏り対策として、小さな穴はシーリング材や補修テープで修復可能ですが、広い範囲のサビや大きな穴がある場合は板金の交換が必要になります。
一般的に谷板金の耐用年数は約20年とされており、この期間が経過したら交換を考えましょう。
雨漏りを未然に防ぐためには、早めの発見と対策が重要です。
定期的な検査を実施し、状態に応じて専門業者の診断を受けることも検討してください。

方法⑤葺き土を取り除く

雨漏りに対する葺き土流出の対応策としては、瓦と葺き土を取り除き、その後に新しい野地板と防水シートを設置して瓦屋根を再び葺くのが一般的です。
この方法により、屋根の重量を減らし、建物の耐震性を強化できます
また、瓦屋根の長期保護にも貢献します。
ただし、この工法は葺き土を取り除く必要があるため、通常の葺き替え作業に比べて費用がかかる可能性があることは留意しましょう。
しかし、瓦自体がまだ良好な状態の場合は、それらを再利用する「葺き直し」によってコスト削減が可能です。
どちらの手法も、瓦屋根の老朽化や雨漏りを効果的に解決する手段となり得ます。

方法⑥雨樋を補修する

雨樋の不具合にはさまざまな原因があり、対処方法もそれに応じて異なります。
葉っぱやホコリで詰まっている場合は掃除するだけで解決することがあります。
一部が破損している、または金具が曲がっているような状況では部分交換が必要となります
しかし、複数箇所での破損や劣化が見られる場合、雨樋全体の交換が必要になることもあります。
雨樋の寿命はおおよそ20年とされているため、この期間を目安に全体の交換を考えることをおすすめします。

瓦屋根の雨漏りを修理する際の費用の相場

瓦屋根の雨漏り修理にかかる費用は、修理範囲や使用する材料により大きく変わります。
ここでは、一般的な修理費用の目安について、部分修理と全面修理のケースに分けてご紹介します。

部分的な修理の場合

以下に、部分修理のための費用見積もりをまとめています。

修理タイプ 説明 費用見積もり
コーキング剤の補修 コーキング剤の新規塗布または追加塗布 5万円〜10万円
漆喰の補修 継ぎ目の漆喰の修理または交換 10万円〜50万円
釘の打ち直し/ルーフィングの交換 緩んだ釘の打ち直しやルーフィング材の交換 10万円〜40万円 / 10万円〜12万円
棟板金の交換 棟板金部品の交換 1箇所当たり2万円〜5万円
瓦の交換 壊れたまたは損傷した瓦の交換 1枚当たり2万円〜3万円
小さな瓦のズレや割れのコーキング 小さなズレや割れに対するコーキングによる簡易修理 比較的安価

瓦の小さなズレや割れに対しては、コーキングによる手軽な修理が可能で、比較的安価に修理ができます。
適切な修理方法については、専門の施工業者に相談してみてください。

全体的な修理の場合

セメント瓦屋根は定期的な塗り直しを必要とします。
これは紫外線や天候による損傷から耐水性を維持するためです。
色が褪せたり塗装が剥がれたりしたらすぐに対処する必要があり、これらが雨漏りや瓦割れの原因となります。
塗装修理のみならず、屋根の基盤が損傷している場合は、屋根の全面的な再葺きを考えましょう。
葺き替えによって、古い瓦を新しいものに交換し、下地を補修することで屋根全体の耐久性を向上させることができます。
地震対策として、より軽量な屋根材へのリフォームを検討することも可能です。
また、景観を保ちたい場合は使用していた瓦を再利用する葺き直しも可能ですが、下地の状態によっては瓦の交換も検討したほうがよいでしょう。

関連記事:お金がないときに雨漏りを修理するコツや費用の相場を紹介

瓦屋根の雨漏り修理はご自身でもできる?

屋根の修理を専門知識・技術を持たない人が単独で行うのは非常に危険であり、雨漏りが悪化する可能性もあることからおすすめできません。
理由として、屋根作業は高所で行われるため、落下のリスクが非常に高く、小さなミスが大きな事故につながる可能性があります。

とくにブルーシートを屋根に設置する行為も一時的な対処に過ぎず、根本的な解決にはなりませんので避けてください。
安全を最優先に考え、いち早く問題を解決するためにも屋根の修理はプロにお任せしましょう

関連記事:雨漏りの応急処置方法!自分でできる直し方と注意点も紹介

瓦屋根から雨漏りした際の応急処置

瓦屋根からの雨漏りを発見した際には、速やかな応急処置が被害を最小限に抑える鍵となります。

方法①家具を移動する

雨漏りが発生した際、まずは床や家具が濡れるのを防ぐための対策が必要です。
とくに家電製品は水に弱いため、可能であれば移動させるか、移動が難しい場合はビニールで覆うことをおすすめします。
また、原因箇所が明確な場合、防水テープで応急処置をする方法もありますが、これは天井裏の水溜まりが原因で建物の構造に損傷を与えかねないためおすすめできません。
カーテンを取り外し、サッシ周りからの雨水の広がりや侵入を防ぐことも、雨漏り被害を最小限に抑えるために重要です。

方法②バケツで水を受け取る

雨漏りが天井から発生した場合、深いバケツや水受けを使って落ちる雨水を集めましょう。バケツの中に雑巾を置くことで、水のはね返りを防ぎ、床を乾燥状態に保つことができます。
このような応急措置を雨漏りが始まった直後に素早く実施することで、床の水害を防ぎ、損害を最低限に抑えることができます。

方法③雨漏り修理業者に依頼する

雨漏りがある時は速やかに修理業者へ連絡してください。
一時的な応急処置では根本的な問題解決はできず、業者への依頼が遅れれば遅れるほど悪化し、結果的に修繕費用も高くなります
そのため、被害を抑えるにはすぐに複数の業者に連絡を取り、見積もりとサービスの質を比較した上で、信頼できる業者に依頼しましょう

 

関連記事:雨漏り修理はどこに頼む?頼める業者や確認するポイントを紹介

瓦屋根のメンテナンス時期とは

瓦屋根のメンテナンス時期について以下に詳しくまとめました。

屋根の種類 耐久年数 検査推奨時期 全面リノベーションが必要になる時期 メンテナンスについての注意点
一般的な瓦屋根 20 – 40年 紫外線や風雨によるダメージを考慮し、20年後に検査推奨 下地の損害が出る可能性がある30 – 40年後に全面リノベーションが必要 瓦屋根はメンテナンスが少ないものの、周期的なチェックが必要
伝統的な本瓦(実瓦) 50 – 80年 特に耐久性が高いため、50年後の定期的な検査を推奨 頻繁ではないが、重大なメンテナンスやリノベーションが必要な場合がある 重大な雨漏りや自然な老朽化が発生している場合は、屋根の葺き替えを検討

瓦屋根は定期検査を20年おきに行うことが望ましいとされています。
通常の瓦は20〜40年持続し、本瓦は50〜80年の耐用年数があります
周期的なメンテナンスと時には全面改修が求められます。
放置された雨漏りや屋根の劣化は修理を必要とし、これにより将来的な費用を抑えることができます。

瓦屋根寿命を延ばすメンテナンス術

瓦屋根はその優れた耐久性により、建物を長期間保護することが可能です。
とくに20年毎の点検を実施し、紫外線や風雨から受けるダメージに対して速やかに対処することが、屋根の寿命を維持する上で重要です。
放置すると小さな修理だけでは済まなくなり、より大掛かりな工事が必要になり、結果的にはコストも高くなってしまいます。
雨漏りを防ぐためには、瓦のズレや剥がれた漆喰、劣化した防水シートなど、原因に合わせた対策が必要です。

DIYでの修理はリスクが伴うため、このような作業はプロの専門業者に任せることをおすすめします。

雨漏り修理のご依頼なら雨漏り修理30分までご相談ください。
瓦屋根の検査、修理、またはメンテナンスが必要な場合には、専門的なサポートをさせていただきます。

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