雨樋から水が漏れて音がうるさい!原因や解消方法とは

「雨が降ると雨樋からポタポタと水が落ちる音が気になる」「ご近所から雨樋の音がうるさいと指摘された」といった経験はありませんか。
雨樋から水が漏れて音がうるさい状態は、雨樋に何らかの不具合が生じている可能性が高いです。
このまま放置すると、住宅の外壁や基礎にダメージを与える可能性があるため、早めの対処が必要になります。
本記事では、雨樋から水が漏れて音がうるさくなる原因や、解消方法について詳しく解説します。
雨樋から水が漏れて音がうるさい原因
雨樋から水が漏れて音がうるさい状態は、放置すると深刻な住宅の損傷につながります。
主な原因には以下のようなものがあります。
原因①落ち葉やゴミで詰まっている
雨樋には風によって落ち葉や小枝、泥などが運ばれ、時間とともに堆積していきます。
とくに集水器(軒樋から縦樋に雨水が流れていく箇所)付近は、水の流れが変化する場所のため、ゴミが溜まりやすい傾向にあります。
この詰まりは徐々に進行し、最初は小さな水たまりを作るだけですが、放置すると完全な排水障害を引き起こす可能性があります。
ゴミの堆積具合は、雨どいの上部から目視で確認できる場合もありますが、縦樋内部の詰まりは発見が困難です。
原因②雨樋の継ぎ目に隙間がある
雨樋は複数の部材を接着剤で接合して設置されています。
屋外に設置されているため、夏場の強い日差しや冬の寒さなど、気温の変化にさらされ続けます。
また、雨風や紫外線による劣化も加わり、徐々に接着部分の強度が低下していきます。
この劣化は突然発生するのではなく、少しずつ進行していくため、早期発見が修理のカギとなります。
原因③雨樋の破損や歪みで水が漏れている
台風や強風による飛来物の衝突は、雨樋に直接的なダメージを与えます。
小さな凹みから始まったダメージは、雨水の重みや気温変化による膨張収縮で徐々に大きくなっていく可能性があります。
積雪地域では、雪の重みによる変形も深刻な問題です。雪が溶けても元の形状に戻らず、適切な水はけを妨げる原因となります。
また、強風により雨樋の留め具が緩むと、建物との固定が不安定になり、さらなる破損を招く恐れがあります。
原因④経年劣化による水漏れ
雨樋の耐用年数は、使用される材質や環境によって異なりますが、一般的に15年程度が目安となります。
とくに塩化ビニル製の雨樋は、夏場の強い日差しで温度が上昇すると軟化しやすく、その状態で重みがかかると変形する可能性があります。
経年劣化のサインは、以下のような症状として現れます。
- 雨樋全体の色褪せや白化
- 表面のひび割れや小さな亀裂
- 接合部分のゆるみや隙間
- 雨樋本体の反りや歪み
これらの症状は、最初は目立たない程度でも、時間の経過とともに進行し、最終的には大きな水漏れにつながります。
雨樋の水漏れを放置するリスク
雨樋の水漏れは、単なる音の問題だけではありません。
放置することで住宅に深刻な損傷を与える可能性があります。
リスク①雨樋の寿命が短くなる
雨樋に溜まった水の重みは、雨樋自体の変形や歪みを引き起こします。
この状態が続くと、雨樋の耐久性が著しく低下し、本来の寿命よりも早く交換が必要になります。
リスク②住宅の外壁を傷める
雨樋から溢れた雨水は、勢いよく外壁を伝って落下します。
この水流により、外壁が汚れるだけでなく、長期的には外壁材の劣化を引き起こす可能性があります。
リスク③住宅の基礎にダメージがある
雨樋から漏れた水は、最終的に住宅の基礎部分に到達します。
基礎に継続的に水が当たり続けることで、コンクリートの劣化や地盤の緩みを引き起こす可能性があります。
このような基礎部分へのダメージは、建物全体の安全性に関わる重大な問題となります。
関連記事:雨漏りで生じるトラブルとは?回避のポイントは業者選び!
雨樋から水漏れを解消する方法
雨樋からの水漏れには適切な対処が必要です。問題の状況に応じた解決方法を説明します。
壊れている箇所を修理する
雨樋の破損箇所が特定できる場合は、修理作業を迅速に行うことが重要です。
修理作業を行う前に、以下の道具を事前に準備する必要があります。
- ハシゴまたは脚立(安定性の高いものを選択)
- 軍手(耐水性のある丈夫なもの)
- コーキング材とコーキングガン(雨樋用の専用品を使用)
- 防水テープ(補修用の幅広タイプ)
- 掃除用具(トング、ほうき、ブラシ)
- ホース(水流確認用)
軽度の破損であれば、専用の補修テープやコーキング剤による応急処置で対応できます。
コーキング剤を使用する際は、対象箇所を十分に乾燥させ、汚れを取り除いてから作業を行います。
補修テープは、破損箇所より大きめにカットし、端部からの水の侵入を防ぐように丁寧に貼り付けます。
ただし、これらの処置はあくまでも一時的な対応策となります。
作業を行う際は、以下の安全対策を必ず実施してください。
- 必ず2人以上で作業を行い、1人がはしごを支える態勢を取る
- 雨の日や屋根が濡れている時は作業を見合わせる
- 滑り止め付きの作業靴を着用する
- サンダルやブーツなど不安定な履物は使用しない
- 作業時は周囲の安全確認を徹底する
破損範囲が広い場合や、設置から年数が経過して全体的な劣化が見られる場合は、部品交換や雨樋全体の取り替えを検討する必要があります。
雨樋の詰まりを取り除く
定期的な清掃により、雨樋の詰まりを防ぐことができます。以下の手順で清掃を行います。
- まず軒樋と集水器の状態を目視で確認します。落ち葉や小枝が詰まっている場合は、トングやほうきを使って丁寧に取り除きます。
- 縦樋に詰まりがある場合は、ホースを使用して上部から水を流します。このとき、樋を軽く叩きながら水を流すことで、詰まりが緩みやすくなります。
- 水を流した際、排水口からスムーズに水が出てくることを確認します。水の流れが悪い場合は、さらに詰まりが残っている可能性があります。
- ワイヤーブラシがあれば、縦樋の内部を掃除することも効果的です。ただし、樋を傷つけないよう慎重に作業を行います。
2階以上の高所にある雨樋の清掃は、転落の危険があるため必ず専門業者に依頼します。
清掃時は、以下の点に特に注意が必要です。
- 作業開始前に、天候や風の強さを確認する
- はしごは必ず安定した場所に設置する
- 作業範囲は無理なく手が届く範囲にとどめる
- 落下物に注意し、下部の安全確保を行う
- 高所での作業は極力短時間で終えるよう計画を立てる
また、清掃後は必ず水流の確認を行い、新たな詰まりが発生していないかどうかを定期的に点検することをおすすめします。
雨樋の修理は自分でできる?
雨樋の修理や清掃は、状況によって自分で対処できる場合もありますが、安全面での重大なリスクがあります。
けがのリスクがあるためおすすめしない
雨樋の作業には以下のような危険が伴います。
- 高所からの転落リスク
- 不安定な姿勢による腰痛
- 蜂などの虫に刺される危険性
作業を行う場合は、必ず2人以上で行い、はしごや脚立をしっかりと支えながら実施する必要があります。
雨樋修理の専門業者に依頼するのがおすすめ
専門業者への依頼は、安全で確実な修理方法として推奨されています。
- 安全な足場を使用した確実な作業
- プロの技術による適切な施工
- 雨樋以外の破損箇所の早期発見
- アフターフォローの充実
DIYで応急処置をしても、再び水漏れするケースが多く見られます。
長期的な解決を考えると、専門業者への依頼が費用対効果の高い選択となります。
雨樋の水漏れ修理を依頼する業者の選び方
信頼できる業者を選ぶことは、適切な修理と長期的な解決につながります。
見積書に料金が詳細まで書かれている
見積書には工事内容と費用が明確に記載されているかを確認します。
階数や作業範囲によって費用が変動するため、見積書の内容を事前に把握することが重要です。
現地調査を丁寧に実施する
実績のある業者は、修理前に綿密な現地調査を行います。
これにより、雨樋以外の破損箇所を早期に発見し、適切な修理プランを提案することができます。
疑問にしっかり答えてくれる
業者の説明は分かりやすく、顧客の質問に対して具体的な回答があるべきです。
施工方法や使用する材料について、明確な説明ができる業者を選びましょう。
雨樋修理の実績が多く高評価を獲得している
口コミや評判を確認し、過去の実績が豊富な業者を選択します。
アフターフォローが充実している業者であれば、修理後のトラブルにも対応してくれます。
雨樋の水漏れ修理を業者に依頼するときの費用相場
修理内容と費用の目安は以下の通りです。
- 雨樋清掃:5,000円〜(1階1箇所の場合)
- 部分補修(継ぎ目のコーキングなど):5,000円〜(1階1箇所の場合)
- 雨樋交換:30,000円〜
ただし、以下の場合は追加費用が必要になります。
- 2階以上の高所作業
- 足場の設置が必要な場合
- 広範囲の修理が必要な場合
- 雨樋の種類や材質による部材費の変動
自然災害による破損の場合、火災保険が適用される可能性があります。
火災保険の適用条件は以下の通りです。
- 自然災害による破損であること
- 被害が出てから3年以内であること
- 損害の総額が特約の免責金額以上であること
保険申請の手順は以下のようになります。
- 保険会社への連絡と状況報告
- 必要書類の提出(保険金請求書、被害状況の写真など)
- 鑑定人による現場調査と審査
なお、多くの修理業者が保険申請のサポートを行っています。ただし、保険申請を口実にした悪質な業者も存在するため、信頼できる業者選びが重要です。
事前に複数の業者から見積もりを取り、適切な価格で工事が行えるよう比較検討することをおすすめします。
【関連記事】
雨樋修理の費用相場は?業者の選び方や流れを解説
火災保険は雨樋修理でも適用される?条件や申請の流れとは
雨樋から水が漏れて音がうるさいなら専門業者に相談しよう
雨樋からの水漏れと騒音は、建物にとって深刻な問題につながる可能性があります。
主な原因は、落ち葉やゴミの詰まり、継ぎ目の隙間、破損や歪み、経年劣化などです。
放置すると外壁の損傷や基礎部分へのダメージなど、建物全体に影響を及ぼす恐れがあります。
1階部分の簡単な清掃は自身でも可能ですが、安全面を考慮すると専門業者への依頼がおすすめです。
信頼できる業者を選ぶためには、見積書の内容や現地調査の丁寧さ、実績などをしっかりと確認しましょう。
雨樋の修理は、雨漏り修理30分にお任せください。
大規模修繕工事で培った確かな技術力と、最短30分での現場駆けつけを実現する地域密着型のサービスが特徴です。
また、修理後の定期点検など充実したアフターフォローで、お客様の大切な住まいを長期的にサポートいたします。
突然の雨漏りでお困りの際は、まずは無料見積もりからお気軽にご相談ください。
この記事の監修者

二瓶義哉(Yoshiya Nihei)
株式会社NK代表取締役
高校を卒業後、不動産の営業、ITコンサルタントを経験後、29歳で防水工事専門会社へ就職。
他業種だからこそ経験できたことを生かし、建築業界の枠にとらわれない視点でお客様への提案等を行うことにより、大手施工管理会社からの信頼を獲得。現在は雨漏りしない為の調査方法・修理方法を研究し雨漏り修理成功率99%を達成。
<略歴>
2018年 防水工事専門業者にて防水施工に従事
2021年 株式会社NKへ就職
2024年 代表取締役へ就任
現在に至る
<資格>
有機溶剤作業主任者
化学物質管理者
職長 安全衛生責任者
クレーン・デリック運転士
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