雨樋の詰まりに使えるワイヤーブラシとは?掃除の手順や注意点を解説

雨樋の詰まりの解消に便利なのがワイヤーブラシです。
ホームセンターや通販で手軽に購入できるうえ、業者に依頼するよりも安く済むため、雨樋の詰まり解消に利用を検討する方も多いのではないでしょうか。
一方で、ワイヤーブラシの使い方や注意点について、疑問を抱えている方も少なくありません。
本記事では、雨樋の詰まりに対してワイヤーブラシを利用した掃除の手順や注意点について解説します。
また、自身で掃除するのが難しい場合に専門業者へ依頼するメリットとデメリット、料金相場についてもお伝えします。
詰まりによる雨樋のトラブルは多い
詰まりによる雨樋のトラブルは多く見られます。
たとえば、家の近くに屋根よりも高い木がある場合には、落ち葉が原因となって雨樋の詰まりが起きがちです。
また、長年メンテナンスを行っていないと、土や泥が雨樋に蓄積し詰まりを起こしかねません。
さらに、定期的にメンテナンスをしていても詰まりが生じる場合には、雨樋付近に鳥などの動物が巣を作っており、巣を作るために運ばれた葉っぱや泥が原因となっていることが考えられます。
雨樋の詰まりを放置するリスク
雨樋の詰まりを放置すると、排水機能が十分に働かずにさまざまなトラブルが生じます。
ここからは、雨樋の詰まりを放置するリスクについて解説します。
湿度上昇でシロアリ被害のリスクが高まる
雨樋が詰まり排水機能が正しく働かないと、家屋の湿度が上昇しシロアリが発生する原因となります。
シロアリは、建物を支える柱などの木材を食べ進めていくため、耐震性を大きく低下させるリスクがあります。
シロアリ被害の初期症状としてあげられるのが、「床がきしむ」「ドアの立て付けが悪くなる」「壁や柱を叩くと空洞音がする」などです。
雨樋の詰まりを解消して排水機能を取り戻すとともに、シロアリ被害の症状が見られたら、すみやかに専門業者に依頼する必要があります。
外壁や屋根の雨漏りにつながる
雨水を集めて排水する機能を果たす雨樋が詰まると、水漏れを起こし屋根の雨漏りにつながる恐れがあります。
また、雨樋から溢れた雨水が外壁のひび割れ部分から侵入し、外壁の雨漏りを起こす可能性もあります。
雨漏りが起きると、日常生活に支障が出るだけではなく、木材の腐食によって建物の耐久性にも影響が出るため、早めの対処が必要です。
雨樋の詰まりに使える「ワイヤーブラシ」とは?
雨樋の詰まりを自身で解消しようとする場合、ワイヤーブラシの活用がおすすめです。
ここからは、雨樋の詰まりに使えるワイヤーブラシについて解説します。
ワイヤーブラシとは
ワイヤーブラシとは、細長いワイヤーの先端にスプリング状のヘッドが付いた掃除道具です。
主に狭い管や配管内部の清掃に使用されます。
柔軟性のあるワイヤーは3〜10mほどの長さがあり、雨樋のカーブや曲がりにも対応可能です。
スプリングヘッドが頑固なゴミを絡め取るため、力を入れなくても効率よく頑固な汚れを除去します。
また、ワイヤーを回転させられるハンドル付きの商品なら、さらに作業をスムーズに行えます。
ワイヤーブラシを購入できる場所
ワイヤーブラシは、100円ショップやホームセンター、通販で購入可能です。
特にホームセンターであれば、耐久性に十分なものが販売されており、現物を確認して購入できるため、おすすめです。
ワイヤーブラシの価格
ワイヤーブラシの価格は、1,000〜5,000円程度です。
ワイヤーの長さやメーカーによって価格の差があるものの、業者に依頼する場合と比べると手軽な価格で購入できます。
また、ワイヤーブラシは雨樋の詰まりだけではなく、トイレや洗面台など配管内部の掃除にも使用できるため、自宅に1本保管しておいてもよいかもしれません。
雨樋の詰まりを解消するワイヤーブラシを使った掃除の手順
ワイヤーブラシを使って雨樋の詰まりを解消した経験がない方は、どのような手順で掃除すればよいかわからない場合が多いでしょう。
ここからは、雨樋の詰まりを解消するワイヤーブラシを使った掃除の手順をお伝えします。
作業する際に推奨される服装
雨樋の詰まりを解消するときには、以下の服装で行います。
- 動きやすく、汚れてもよい長袖の服、長ズボン
- 動きやすい靴
- 軍手
- ヘルメット(脚立で作業する場合)
軒樋と集水器のゴミを掃除する
はじめに、落ち葉や埃が溜まりやすく、ゴミが蓄積しやすい「軒樋(のきどい)」や「集水器」にあるゴミを取り除きます。
軒樋とは、屋根に並行するように設置された雨樋のことで、集水器は軒樋の雨水を集めて、竪樋(たてどい:縦方向に雨水を排水する雨樋のこと)へと流す部品のことです。
清掃には、トングやほうきを使うのが便利です。
トングでゴミをつまみ取ったり、ほうきで掻き出したりして、しっかりと掃除しましょう。
また、集水器の出口部分もゴミが溜まりやすいので、忘れずにきれいにしてください。
竪樋に水を流して詰まりの程度を確認する
軒樋や集水器のゴミを取り除いたら、ホースを使って竪樋に水を流して詰まりの程度を確認します。
詰まりが軽度であれば、水を流すだけで解消する場合もあるかもしれません。
水を流してもうまく流れなかったり、ゴミが残っていたりするようなら次のステップに移る必要があります。
ワイヤーブラシを差し込んでゴミを取る
水を流しても詰まりが取れない場合は、ワイヤーブラシを使ってゴミを取り除きましょう。
ワイヤーブラシを竪樋の中に挿入し、ブラシ部分をゆっくりと回転させながら、樋の奥まで差し込みます。
この回転によって、詰まっているゴミや汚れを絡め取ることが可能です。
作業中にワイヤーが詰まることもあります。
その場合は、一度ワイヤーを引き抜き、先端に溜まったゴミを取り除いてから再び挿入してください。
この手順を繰り返すことで、詰まりの原因であるゴミを除去できます。
水を流してゴミを流す
ワイヤーブラシを使って詰まりを解消できたら、水を流し入れて残った汚れやゴミを洗い流します。
水がスムーズに流れており、ゴミが排出されなくなったら、作業完了です。
ワイヤーブラシを使って掃除をする際の注意点
ワイヤーブラシで掃除をするときの注意点は、以下のとおりです。
-
- 2階以上の場合は無理をして作業をしない
- 脚立を使う場合は1人で作業しない
- ワイヤーブラシで対処できない場合は業者に依頼する
それぞれの注意点について、詳しく解説します。
2階以上の場合は無理をして作業をしない
ワイヤーブラシで掃除をするときは、2階以上の高さで作業をしないようにしましょう。
作業環境を十分に整えないまま作業することで、転落などによって怪我をする恐れがあるためです。
厚生労働省が発行する「労働安全衛生規則」では、2m以上の高さに立って作業するときには、足場を組むなど安全策を講じることが義務づけられています。
2階以上でなくても、2m以上の高さに立って作業をする必要がある場合には、業者へ依頼するのが無難です。
脚立を使う場合は1人で作業しない
脚立を使う作業では、常に二人一組で行うことが基本です。
一人で作業すると、万が一転落した際に怪我につながる可能性があります。
二人体制なら、作業する人が脚立から落ちても、サポート役が迅速に対処することが可能です。
作業中は、一人が脚立に登り、もう一人が地面で支えたり道具を手渡したりして補助します。
安全に作業を進めるためには、脚立の正しい使い方も重要です。
使用時には脚立をしっかりと開き、固定用の金具がロックされていることを確認しましょう。
また、作業中は天板に乗る、体を大きく乗り出す、脚立をまたいで動くといった不安定な姿勢は厳禁です。
安定した体勢を維持しながら、安全第一で作業を進めてください。
ワイヤーブラシで対処できない場合は業者に依頼する
詰まりがひどく、ワイヤーブラシを使っても解消できない場合は、無理に作業を続けず業者に依頼するのがよいでしょう。
また、作業に不慣れな方が対処することで詰まりがよけいに悪化したり、雨樋を傷つけたりするリスクも考えられます。
詰まりが深刻な場合や雨樋が3mを超える高さに設置されている場合などは、専門業者に依頼することをおすすめします。
専門業者に依頼するメリットとデメリット
雨樋の詰まりに対処できない場合は、専門業者に依頼しましょう。ここからは、専門業者に依頼するメリットとデメリットについて解説します。
メリット
雨樋修理を業者に依頼するメリットの一つは、安全に修理できる点です。
特に2階部分の雨樋修理では、高所での作業が必要になるため転落のリスクが伴いますが、専門業者に任せれば、自分自身が危険な作業を行わずに済みます。
足場を組む必要がある場合は費用が高額になることもありますが、命には代えられません。
また、プロに修理を依頼すると、素人では気づきにくい破損や劣化を発見できる可能性があります。
一見問題がないように見えても、細かい部分に隠れた不具合が見つかることも珍しくありません。
こうした破損を早めに修理すれば、大きなトラブルを未然に防ぎ、将来的な修繕費用を抑えることができます。
さらに、雨樋の修理には火災保険を利用できる場合があります。
ただし、保険の適用条件は細かく規定されているため、素人での判断は困難です。
専門業者に問い合わせて、火災保険を利用できるかを確認しましょう。
デメリット
雨樋の修理を業者に依頼する場合、自身で修理する場合と比べて費用が高くなることが一般的です。
たとえば、雨樋の一部にヒビが入っている程度なら、防水テープを使った簡単な補修で済ませることができ、材料費だけで修理が完了します。
しかし、業者に依頼して雨樋全体の交換作業が必要と判断されると、修理費用が数万円から数十万円に膨らむケースがあります。
作業の質や安全性を考えるとメリットはありますが、自分で行うよりも負担が大きくなりやすい点はデメリットと言えるでしょう。
専門業者に雨樋修理を依頼する場合の料金相場
雨樋修理を専門業者に依頼する場合、作業内容や足場の必要性などによって料金が異なります。
専門業者に依頼する場合の料金相場は、以下のとおりです。
作業内容 | 料金相場 | |
雨樋の掃除 | 5,000円〜25,000円 | |
雨樋の部分修理・補修 | 足場が不要な場合 | 20,000円〜60,000円 |
足場が必要な場合 | 120,000円〜200,000円 | |
雨樋の全体交換 | 250,000〜600,000円 |
関連記事:雨樋交換の見積書で確認すべきポイントは?費用相場や業者の選び方
雨樋の詰まりは無理せず専門業者に依頼しよう
雨樋の詰まりは、落ち葉や泥、動物の巣などが原因となり引き起こされます。
詰まりを放置すると、湿度上昇でシロアリ被害のリスクが高まったり、外壁や屋根の雨漏りにつながったりするため、すみやかに対処する必要があります。
自分で雨樋の詰まりを解消しようとする場合には、ワイヤーブラシの活用がおすすめです。
本記事で紹介した手順を参考に、掃除をしてみるとよいでしょう。
ただし、詰まりが深刻な場合や雨樋が3mを超える高さに設置されている場合には、専門業者に依頼することをおすすめします。
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この記事の監修者

二瓶義哉(Yoshiya Nihei)
株式会社NK代表取締役
高校を卒業後、不動産の営業、ITコンサルタントを経験後、29歳で防水工事専門会社へ就職。
他業種だからこそ経験できたことを生かし、建築業界の枠にとらわれない視点でお客様への提案等を行うことにより、大手施工管理会社からの信頼を獲得。現在は雨漏りしない為の調査方法・修理方法を研究し雨漏り修理成功率99%を達成。
<略歴>
2018年 防水工事専門業者にて防水施工に従事
2021年 株式会社NKへ就職
2024年 代表取締役へ就任
現在に至る
<資格>
有機溶剤作業主任者
化学物質管理者
職長 安全衛生責任者
クレーン・デリック運転士
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